未熟な甘えと成熟した甘え ~甘え方で人間関係を悪くも良くもする~
日本では、お酒の席で自分のグラスが空になりそうなとき、「誰か早く気づいて注いでくれないかなー」と思うような場面がありますね。
このように思うのは「甘え」です。
そして、このような甘えは「能力」であり「特権」であると、精神医学者土居健郎先生はおっしゃっています。
待ちきれずに自分で注いでしまうのではなく、「間もなく誰か気づいて、注いでくれるだろう…」と相手の行為を期待する能力があったということになります。
また、日本ではこのような状況では、お酒を注ぐのが礼儀であると考えるので、あなたは他人の行為を当てにできる特権をもっていたという事になるのです。
土井先生は「日本人は、お互いに相手の甘えを察し合うことによって人間関係を成り立たせている」と指摘されています。
「察しの文化」は、今はだいぶ機能しなくなってきてはいますが…。
「甘え」には「ずるい」、「他人まかせ」、「自分に厳しくない」、「半人前」のようなネガティブなイメージが付きまといます。
そんな甘えは「未熟な甘え」です。
他人の行為を当てにしすぎたり、頼り過ぎたりするのは、未熟な甘えで、人間関係を悪化させます。
一方、適度に他人を当てにしたり、適度に頼ったりする「成熟した甘え」は人間関係をスムーズにします。
例えば、周りの誰かがビールを注いでくれると信じることができずに手酌で注いでしまったら、周囲から「あの人は機嫌が悪い」と思われたり、恐縮されたりして、その場の雰囲気をこわしてしまうこともあり得ます。
未熟な甘えと同様に、甘えられないことも日本社会においては良い人間関係を構築できません。
終身雇用の崩壊や能力主義の採用など、個人は自立を促されています。
他人や会社、国に頼ることは、弱い人間の証明とされ、社会のお荷物とさえ見られます。
しかし、精神科医の和田秀樹先生は、ご自分の人生を「自立を絶対視する状態から脱却してきた歴史」だったとおっしゃり、成熟した依存関係こそ必要だと説かれています。そして、「社会を生き抜くためには、他者に上手に依存しながら、成功を勝ち得る生き方を身に付けるべきだ」と主張されています。
「甘える」能力は成育過程で育まれます。
「甘える」ことは人の成長に絶対に欠かせないものです。
甘えたい盛りの幼少期に甘えられるということは、受容体験をすることで、成熟した甘え(依存関係)の能力を身につけて、社会を生き抜いていける人になるということです。
子育て中のお母さんは、お子さんに十分な受容体験をさせてあげてください。
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☆・・・気まぐれエッセー・・・☆
カフェイン感受性
私は、かつてはコーヒーがないと一日が始まりませんでした。
長年ダークローストの濃い目のコーヒーを飲んでいましたので、カフェイン耐性ができていたのでしょうか、夜コーヒーを飲んでも眠れなくなることはありませんでした。
今は、朝は色々なラテを飲むことが多くなりました。
カフェラテ、チャイラテ、抹茶ラテなどです。
先日、夜の9時ころに結構な量のアイスティを飲みました。
私はもともと、不眠症のケがあるので、少しくらい寝つきが悪くても「いつものことか…」と思って、本を読んだり、睡眠用音楽を聞いたりしているうちに眠りにつくのですが、この夜は見事に覚醒してしまい、全く眠くなりませんでした。
夜中の1時になっても2時になっても眠気はやってきませんでした。
そこで、「あー、アイスティのせいだ…」と思いついたのです。
コーヒーを飲む機会が減ってカフェイン耐性が弱まったのか、年齢とともに体質が変化したのかわかりませんが、カフェイン感受性が少し強くなったのかもしれません。
それからは、夕食にもそれ以降にもカフェイン入りの飲料は飲まないようにしています。
カフェインの1日の最大摂取量は400mg以下、一度の摂取量を200㎎以下といわれています。
200mlのコーヒーには120㎎のカフェインが含まれます。紅茶はその半分くらいです。
カフェインは小腸で吸収されてから、脳まで到達し覚醒などの効果が現れるまでに約30分ほどかかります。
その効果は2時間~4時間ほど継続するそうです。そして効果がほぼゼロになるには5時間~7時間ほどかかるといわれています。
一番効果が高いのは3時間目くらいだそうですから、覚醒した脳を使用したいときは逆算して、コーヒーなどのカフェイン入り飲料をのんでください。
そして、カフェイン感受性の高い人は、眠る5時間~7時間にこれらの飲料を飲まないようにしてください。(-.-)zZzz
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最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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板垣多惠子